「うちの子、フローリングでツルツル滑って走ってる姿が可愛い！」
なんて、微笑ましく見ていませんか？
ちょっと！ちょっとちょっと。
それ、獣医師の先生が見たら「今すぐやめさせて！」と叫ぶ光景かもしれません。
トイプードルやチワワ、ポメラニアンなどの小型犬に非常に多い「パテラ（膝蓋骨脱臼）」。
遺伝的な要因もありますが、実は「家の床環境」が発症や悪化の大きな引き金になっていることをご存知でしょうか。
「あの時、対策しておけばよかった…」と後悔しないために。
今日は、多くの獣医師が警鐘を鳴らす「室内の床」の危険性と、飼い主さんが今日からできる対策についてお話ししたいと思う。
なぜ獣医師は「フローリング」を嫌うのか？
動物病院に行くと、「お家はフローリングですか？ 何か敷いていますか？」と聞かれたことはありませんか？
先生たちがそこまで床を気にするのには、犬の体の構造上の理由があります。
犬の足は「スパイク」構造
犬は本来、土や草の上を走る生き物です。
走る時は、爪（スパイク）を地面に食い込ませてグリップ力を得ています。
しかし、現代の日本の住宅に多い「ツルツルのフローリング」はどうでしょうか。
爪が全く刺さらず、犬にとっては「スパイクを履いてスケートリンクに立っている」のと同じ状態です。
滑るたびに膝へダメージが蓄積する
滑る床で歩いたり走ったりしようとすると、犬は無意識に足を踏ん張ります。
この時、膝のお皿（パテラ）に本来かからないはずの「横方向の無理な力」が加わります。これが毎日積み重なることで、膝の靭帯が伸び、お皿が外れやすくなってしまうのです。
「高いソファから飛び降りた時」だけでなく、「普通に歩いている毎日の生活」の中にリスクが潜んでいるのです。
あなたの家は大丈夫？「危険な床」チェックリスト
愛犬の普段の様子を思い出してみてください。
1つでも当てはまったら、床対策を見直すタイミングです。
![[ ] 犬が走ると「カシャカシャ」と爪の音がする
[ ] 「お座り」をした時、足が横に流れている（お姉さん座り）
[ ] 立ち上がる時に、後ろ足がツルッと滑っている
[ ] 肉球の間の毛が伸びて、肉球を覆っている
インフォグラフィック](https://mlpiqeswsgew.i.optimole.com/w:auto/h:auto/q:mauto/ig:avif/https://kolinblog.com/wp-content/uploads/2025/12/アイキャッチ18.jpg)
特に「カシャカシャ音」は、爪が床に当たって滑っている証拠。黄色信号です！
パテラ予防のために今すぐやるべき「3つの床対策」
パテラは一度発症してグレードが進むと、自然治癒することはなく、手術が必要になることもあります。
一番大切なのは「ならないための予防」です。
1. 足裏のケア（爪切り・足裏バリカン）
基本中の基本ですが、伸びすぎた爪や、肉球からはみ出した毛はスリップの原因になります。
トリミングサロン任せにせず、自宅でもこまめにチェックしてあげましょう。
2. 滑り止めワックスを塗る
「部屋の見た目を変えたくない」という方に選ばれています。
ただし、効果には持続期限があり、定期的な塗り直しが必要です。
「塗った直後はいいけど、数週間経つとまた滑るようになる」という点には注意が必要です。
3. 滑らないマットを敷く（★これが一番確実）
獣医師の先生が最も推奨するのがこれです。
「物理的に滑らない環境」を作ってしまうのが、一番確実で安全だからです。
カーペット、コルクマット、ジョイントマットなど、犬の爪がしっかりと引っかかる素材を敷くことで、足腰への負担は劇的に減ります。
私が実践してよかった「滑らない床」の作り方
私も最初は「フローリングの方が掃除しやすいし…」と躊躇していましたが、愛犬の足を守るために「タイルカーペット（吸着マット）」を導入しました。
これを敷いてから、愛犬の動きが明らかに変わりました。
踏ん張りが効くので、ボール遊びの時も急ブレーキがかけられるようになり、何より「安心して走っている」のが伝わってきました。
「どのマットがいいの？」と迷っている方は、私が実際に使ってよかった「サンコー おくだけ吸着」のレビュー記事を書いていますので、ぜひ参考にしてください。
賃貸でも使えるのに、パテラ対策としては最強のアイテムだと思います。
▼詳しくはこちらの記事へ
記事タイトル：賃貸の床対策は「サンコーおくだけ吸着」一択！46歳が選んだ退去費用＆パテラ防止の決定版
まとめ
「まだ若いから大丈夫」 「うちは元気に走り回ってるから平気」
そう思って対策を後回しにしていると、ある日突然、愛犬が「キャン！」と鳴いて足を上げて歩き出すかもしれません。
そうなってから「あの時マットを敷いておけば…」と後悔しても、犬の膝は元には戻りません。
手術代に何十万円もかけることになるなら、今のうちに数千円〜数万円のマットで「一生の健康」を買う方が、愛犬にとってもお財布にとっても賢い選択ではないでしょうか。
愛犬の「痛い」を防げるのは、飼い主であるあなただけです。
今日からできること、始めてみませんか？
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